掲載日:2015/03/06
神埼市内小学校において百日咳患者が発生しました。
咳が出る方は、咳エチケットを守るとともに、咳が長引くと感じたら百日咳を念頭に早めに医療機関を受診してください。
百日咳とは・・・
どんな病気?
特有のけいれん性咳発作を特徴とする急性気道感染症です。予防接種前の乳児が感染すると重症化することがあるので、咳がある人は、妊婦や乳幼児に近づかないようにしてください。
また、成人は咳が続くだけで、比較的軽症のため受診が遅れ感染源になることがあるので注意してください。
病原体は?
百日咳菌です。呼吸器の粘膜を侵し、気道に進入した異物を排除する働きの絨毛を麻痺させる毒素を産生します。
症状は?
カタル期(約2週間)
潜伏期は通常7~10日で、最初は風邪症状が現れます。咳が長引き、だんだん重症化していきます。熱はほとんどありません。
痙咳期(約2~3週間)
嘔吐を伴う特徴的な咳の発作があります。短い咳が続き(スタッカート)、息を吸うときに笛の音のようなヒューという音が出ます。このような発作を繰り返すことを「レプリーゼ」といいます。
6か月未満の乳児には、この特徴的な咳が出にくく、重症化しやすいので注意が必要です。
回復期(2・3週~)
激しい発作は次第におさまり、2~3週間で見られなくなりますが、時々発作性の咳が出ることもあります。約2~3か月でゆっくり回復します。
合併症
肺炎と脳炎があり、脳炎は乳児に特に注意が必要です。
どうやって感染するの?
患者のせきやくしゃみなどによって感染する飛まつ感染や、患者との接触によって感染する接触感染です。カタル期後半が菌を多量に排出する時期です。
成人では、典型的な咳の発作は少ないので、診断が見逃されやすいです。軽症でも、感染源にはなりえるので、咳が長期に続くときは注意が必要です。
乳幼児が感染すると無呼吸発作のためチアノーゼ、けいれんを起こすことがあります。また、脳症を起こし、重い後遺症を起こすことがあります。
流行の時期は?
日本では年間を通して患者発生がありますが、春から夏にかけての発生が比較的多いです。
治療方法は?
抗菌薬が有効です。通常2週間程度の投与が必要です。重症化したときは、γグロブリンを投与することもあります。治療期間は1~2週間、服薬開始後5日くらいで感染力が低下します。
予防法は?
- 患者との接触を避けましょう。
- 日ごろから手洗い・うがいを心がけましょう。
詳しくは佐賀県感染症情報センターの「予防接種」ページへ
http://www.kansen.pref.saga.jp/yobousessyu/yobousessyu.html
もっと詳しい情報は・・・
- 予防接種に関すること:国立感染症研究所「予防接種」のページへ
http://idsc.nih.go.jp/vaccine/vaccine-j.html - 百日咳に関すること:国立感染症研究所「百日咳」のページへ
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k03/k03_36.html
※出典:「佐賀県感染症情報センター」ホームページ
問い合わせ
神埼市〒842-8601 佐賀県神埼市神埼町鶴3542番地1
電話:0952-52-1111(代表) ファックス:0952-52-1120