○神埼市法定外公共物事務取扱要綱
平成18年3月20日
要綱第55号
目次
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 申請に基づく境界確認(第4条―第10条)
第3章 用途廃止及び売払い(第11条―第19条)
第4章 付替行為の承認及び寄附の受納(第20条―第27条)
第5章 法定外公共物に関する工事の承認(第28条―第30条)
第6章 用途変更(第31条―第37条)
第7章 交換(第38条―第40条)
第8章 機能交換(第41条・第42条)
第9章 その他(第43条)
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この要綱は、神埼市法定外公共物の管理に関する条例(以下「条例」という。)第2条に規定する法定外公共物の事務に関し必要な事項を定めるものとする。
(1) 法定外公共物 条例第2条に定めるところによる。
(2) 用途廃止 法定外公共物を用途廃止することをいう。
(3) 寄付の受納 法定外公共物を取得する場合に、対価を提供することなく取得することをいう。
(4) 付替行為 法定外公共物を用途廃止するため、当該公共財産に替わるべき他の施設(以下「代替施設」という。)を新設することをいう。
(5) 用途変更 公共用財産の用途を変更することをいう。
(所有権以外の権利の調査)
第3条 市長は、法定外公共物とする目的で土地を交換又は寄付の受納により取得しようとするときは、当該土地に関する地上権、抵当権、賃借権等所有権以外の権利設定の有無を調査し、これらの権利設定があるときはその権利を消滅させた後でなければ取得することができない。
第2章 申請に基づく境界確認
(境界確認)
第4条 法定外公共物と隣接地との境界確認(以下「境界確認」という。)は、次の各号に定める者の申請により行うことができる。
(1) 法定外公共物と隣接する土地の登記簿上の所有者
(2) 法定外公共物と隣接する土地について、土地の所有権を取得している者
(3) 公共事業を施行するため、又は公共用財産を管理するために、法定外公共物とその隣接地との境界を確認する必要のある地方公共団体等
(調査及び現地立会い)
第6条 市長は、境界確認申請書を受理したときは、内容を調査するとともに、当該土地及び隣接地について次に掲げる資料等を調査し、必要に応じて現地立会いを行うものとする。
(1) 不動産登記法(平成16年法律第123号)第14条の規定による地図、土地登記簿及び土地台帳
(2) 土地改良事業による換地確定図
(3) 前2号に掲げるもののほか、必要な書類等
(現地立会い)
第7条 前条の規定による現地立会いには、境界確認申請者、隣接地所有者等利害関係者、地元区長等役員、土地改良区及び必要に応じて関係官公署等(以下「関係者」という。)の立会いを求めるものとする。
2 関係者に対する現地立会いの依頼は、申請者が行うものとする。
3 申請者は、現地立会いを受けるときは、あらかじめ境界杭等を明示し、又は復元しておくものとする。
4 市長は、現地立会いをしたときは、立会者全員から立会者名簿(様式第2号)に署名を徴するものとする。
5 現地における境界杭等明示又は復元に要する費用は、申請者の負担とする。
(境界確認書)
第8条 市長は、境界を確認したときは、申請者に対し境界確認通知書(様式第3号)を交付する。
(申請の無効処分)
第9条 市長は、境界確認通知書が提出されてから申請者に提出を求めた書類が6箇月以内に提出されない場合又は申請書提出より現地立会いの日程が6箇月以内に設定されない場合は、当該申請を無効処分とし、申請者に事前に通知の上理由を付して境界確認申請無効処分通知書(様式第3号の2)により通知できるものとする。
(整理)
第10条 市長は、境界確認整理台帳(様式第4号)に記録して整理するものとする。
2 申請書で完結した文書は、年度ごとに永年保存するものとする。
第3章 用途廃止及び売払い
(法定外公共物の用途廃止及び売払い基準)
第11条 市長は、用途廃止申請があった法定外公共物について、次の各号のいずれかに該当し公共の用に供する必要がないと認めるときは、当該法定外公共物の用途の全部又は一部を廃止し、売払いをすることができる。
(1) 現況が機能を喪失し、将来とも機能回復する必要がない場合
(2) 代替施設の設置により、存置の必要がなくなった場合
(3) 地域開発等により存置する必要がない場合
(4) 前3号に掲げるもののほか、公共物として存置する必要がないと認められる場合
2 申請書で完結した文書は、年度ごとに永年保存するものとする。
(法定外公共物の用途廃止申請)
第13条 法定外公共物の隣接地を所有し、当該法定外公共物を取得しようとする者(以下「申請者」という。)は、境界確認の手続を経たのち、公共用財産用途廃止申請書(様式第7号)に次の書類を添付し、市長へ提出しなければならない。
(1) 当該法定外公共物の隣接地を所有する者、地元区長及び生産組合長等利害関係者の同意書(様式第8号)
(2) 位置図(縮尺は、1万分の1又は2万5,000分の1とする。)
(3) 案内図
(4) 不動産登記法第14条地図の写し
(5) 実測(現況)平面図
(6) 横断図
(7) 土地利用計画図(縮尺は、原則として現況平面図と同じものとする。)
(8) 地積測量図
(9) 申請地及び隣接地の登記事項(現在事項)証明書(申請地が無地番の場合は隣接地のみとする。)
(10) 現況写真
(11) 確約書(様式第9号)
(12) 分筆登記が必要な場合は、分筆登記に必要な書類等
2 前項に規定する申請書の提出部数は1部とする。
(法定外公共物の用途廃止処分の決定)
第14条 前条の規定により申請があったときは、産業建設部長がこれを受付けし、当該申請地の現地を確認するなどした後に適正かつ速やかに審査し、総務企画部長を経由し市長の決裁を受けなければならない。
3 産業建設部長は、前項に規定する用途廃止処分の決定をしたときは、当該公共用財産用途廃止財産について直ちに総務企画部長へ引き継ぐものとする。
(財産の整理)
第15条 総務企画部長は、前条第3項の規定による公共用財産用途廃止決定により普通財産としての引継ぎを受けたときは、速やかに当該法定外公共物を普通財産として整理しなければならない。
2 地番を有する法定外公共物の全部又は一部を用途廃止するときは、いったん神埼市行政財産として神埼市名義に所有権移転登記を行い、財産台帳に登載し同時に用途廃止を行い普通財産として台帳に登載しなければならない。なお、一部を用途廃止する場合は、申請者が提出した地積測量図等分筆登記に必要な書類等に基づき神埼市が分筆登記を行い、財産台帳へ登載しなければならない。
3 地番を有しない法定外公共物の全部若しくは一部を用途廃止するときは、地先表示により行政財産として財産台帳へ登載し、用途廃止を行い普通財産として台帳へ登載しなければならない。
(普通財産の売払い申請)
第16条 申請者は、法定外公共物用途廃止処分の決定を受けたときは、当該用途廃止処分の決定を受けた法定外公共物(以下「普通財産」という。)の売払いにかかる普通財産売払申請書(様式第12号)を市長へ提出しなければならない。
2 市長は、前項の規定による通知を行うときは、次により算出した売払い金額を明示しなければならない。
(1) 売払い金額は、別表によるものとする。
(2) 市長が、特に必要と認める場合は、この限りでない。
(土地売買契約)
第18条 市長は、普通財産の売払い決定を受けた者と土地売買契約書(様式第14号)により当該土地の売買契約を締結しなければならない。
(所有権移転登記等)
第19条 普通財産の売払い決定を受けたものは、当該土地について登記を備え第三者に対する対抗要件を具備しなければならない。
2 地番を有する普通財産の所有権移転登記は、土地売買契約に基づき市長がこれを行うものとする。
3 地番を有しない普通財産については、保存登記承諾書(様式第15号)により売払い決定を受けたものが登記を行うものとする。
4 前2項にかかる所有権移転登記に要する費用は、普通財産の売払い決定を受けたものの負担とする。
5 市長は、所有権移転登記が終了したときは、速やかに新所有者へ当該登記済書(権利書)を引き渡さなければならない。
第4章 付替行為の承認及び寄附の受納
(付替承認)
第21条 市長は、次の各号に該当するときは、付替行為の承認を行うものとする。
(1) 代替施設が当該財産の用途を阻害せず、従前の機能を十分に保持しうるものであること。
(2) 代替施設は、その敷地とともに法定外公共物として市へ寄付するものであること。
2 市長は、寄附申込書の提出があったときは、内容を調査し、寄附受納が決定したときは、新たに生じた法定外公共物の登記手続を行い、完了したときは、登記済証の写しを添えて行為者に寄附採納通知書(様式第22号)により通知するものとする。
(交換)
第26条 付替行為による交換については、第7章の規定により行うものとする。
(整理)
第27条 市長は、法定外公共物付替・寄附・交換台帳(様式第23号)に処理経過を記録して整理するものとする。
2 申請書で完結した文書は、年度ごとに永年保存するものとする。
第5章 法定外公共物に関する工事の承認
(法定外公共物に関する工事の承認)
第28条 市長は、次に掲げる場合においては、法定外公共物の用途を阻害せず従前の機能を十分に保持することができるときに限り、工事の承認を行うことができるものとする。ただし、土地改良法(昭和24年法律第195号)の規定による事業及び第14条の規定により承認を受けた付替行為には適用しないものとする。
(1) 法定外公共物に隣接する土地の造成工事を行うことにより、その法定外公共物の形状を変更しようとするとき。
(2) 公共団体が既設の法定外公共物について改修工事を施工しようとするとき。
(3) 前各号以外の開発行為により法定外公共物の形状を変更しようとするとき。
(1) 法定外公共物に関する工事施工承認申請書(様式第24号)
(2) 工事施工に関する同意書(様式第25号)
(3) 法定外公共物に関する工事施工承認証(様式第26号)
(4) 法定外公共物に関する工事着工届(様式第27号)
(5) 法定外公共物に関する工事完成届(様式第28号)
(整理)
第30条 市長は、法定外公共物工事施工承認台帳(様式第29号)に処理経過を記録して整理するものとする。
2 申請書で完結した文書は、年度ごとに永年保存するものとする。
第6章 用途変更
(用途変更)
第31条 市長は、法定外公共物が次の各号のいずれかに該当する場合は、用途変更を行うものとする。
(1) 付替行為により用途変更が必要となった場合
(2) 前号に規定する場合のほか用途変更が必要となった場合
(登記手続)
第36条 市長は、前条の検査完了後に法定外公共物の用途変更に伴う登記手続を行うものとし、登記手続にかかる一切の費用は申請者の負担とする。
2 地番を有する法定外公共物の全部若しくは一部を用途変更するときは、神埼市名義に所有権移転登記を行い、地目変更登記を行うものとする。
3 地番を有しない法定外公共物については、表示登記及び保存登記を行うものとする。
(整理)
第37条 市長は、法定外公共物用途変更台帳(様式第33号)に処理経過を記録して整理するものとする。
2 申請書で完結した文書は、年度ごとに永年保存するものとする。
第7章 交換
(交換申請)
第38条 法定外公共物と他の土地を交換しようとする者は、境界確認の手続を経たのち、法定外公共物交換申請書(様式第34号)を市長へ提出するものとする。
(交換)
第39条 法定外公共物と他の土地の交換については、財産の交換譲与、無償貸付等に関する条例(平成18年神埼市条例第55号)第2条の規定により行うものとする。
3 市長は、交換契約をしようとするときは、土地交換契約書(様式第36号)により契約を締結するものとする。
(整理)
第40条 市長は、法定外公共物付替・寄附・交換台帳(様式第23号)に処理経過を記録して整理するものとする。
第8章 機能交換
(機能交換)
第41条 市長は、土地改良法の規定に基づく事業実施区域に法定外公共物を含めることの承認又は同意を求められた場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、承認又は同意を行うものとする。
(1) 代替施設が設置されることとなる場合は、当該代替施設が構造上及び機能上従前の機能を低下させず、維持管理上も支障がないこと。
(2) 従前の法定外公共物が事業完了後も存置されることとなる場合は、当該事業計画の土地利用計画から判断し、当該法定外公共物を現状のまま存置することに支障がないこと。
(整理)
第42条 市長は、法定外公共物機能交換台帳(様式第37号)に処理経過を記載して整理するものとする。
第9章 その他
(委任)
第43条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この要綱は、平成18年3月20日から施行する。
別表(第17条関係)
売渡価格 | |||||
単独利用が容易な土地 | 宅地として利用する場合 | 高圧線下地等崖地以外の場合 | 路線価格がある場合 |
| 路線価格 |
路線価格がない場合 |
| 固定資産評価額(宅地) | |||
高圧線下地等崖地の場合 | 路線価格がある場合 | 高圧線下地等 | 路線価格の6割 | ||
崖地で傾斜30度以上の場合 | 路線価格の4割 | ||||
路線価格がない場合 | 高圧線下地等 | 固定資産評価額(宅地)の6割 | |||
崖地で傾斜30度以上の場合 | 固定資産評価額(宅地)の4割 | ||||
宅地以外に利用する場合 | 高圧線下地等崖地以外の場合 | 路線価格がある場合 |
| 路線価格から批准した雑種地価格 | |
路線価格がない場合 |
| 固定資産評価額(雑種地) | |||
高圧線下地等崖地の場合 | 路線価格がある場合 | 高圧線下地等 | 路線価格から批准した雑種地価格の6割 | ||
崖地で傾斜30度以上の場合 | 路線価格から批准した雑種地価格の4割 | ||||
路線価格がない場合 | 高圧線下地等 | 固定資産評価額(雑種地)の6割 | |||
崖地で傾斜30度以上の場合 | 固定資産評価額(雑種地)の4割 | ||||
単独利用が困難な土地 | 宅地として利用する場合 | 高圧線下地等崖地以外の場合 | 路線価格がある場合 |
| 路線価格の5割 |
路線価格がない場合 |
| 固定資産評価額(宅地)の5割 | |||
高圧線下地等崖地の場合 | 路線価格がある場合 | 高圧線下地等 | 路線価格の3割 | ||
崖地で傾斜30度以上の場合 | 路線価格の2割 | ||||
路線価格がない場合 | 高圧線下地等 | 固定資産評価額(宅地)の3割 | |||
崖地で傾斜30度以上の場合 | 固定資産評価額(宅地)の2割 | ||||
宅地以外に利用する場合 | 高圧線下地等崖地以外の場合 | 路線価格がある場合 |
| 路線価格から批准した雑種地価格の5割 | |
路線価格がない場合 |
| 固定資産評価額(雑種地)の5割 | |||
高圧線下地等崖地の場合 | 路線価格がある場合 | 高圧線下地等 | 路線価格から批准した雑種地価格の3割 | ||
崖地で傾斜30度以上の場合 | 路線価格から批准した雑種地価格の2割 | ||||
路線価格がない場合 | 高圧線下地等 | 固定資産評価額(雑種地)の3割 | |||
崖地で傾斜30度以上の場合 | 固定資産評価額(雑種地)の2割 |