○神埼市やむを得ない事由による老人福祉法に基づく措置要綱

平成28年6月1日

要綱第54号

(趣旨)

第1条 この要綱は、65歳以上の高齢者であって、身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものが、やむを得ない事由により介護保険法(平成9年法律第123号)に規定する介護サービスを利用することが著しく困難と認めるときに、市が老人福祉法(昭和38年法律第133号。以下「法」という。)第10条の4第1項及び第11条第1項第2号の規定に基づく措置(以下「措置」という。)を行うために必要な事項を定めるものとする。

(対象者)

第2条 この要綱における、やむを得ない事由により、介護保険に規定する介護サービスを利用することが著しく困難と認める者(以下「対象者」という。)とは、次の各号のいずれかに該当する者とする。

(1) 市内に居住する概ね65歳以上の高齢者で、家族等から虐待又は無視を受け、生命又は身体に重大な危険が生じるおそれがあると認められた場合

(2) 市内に居住する概ね65歳以上の高齢者で、認知症等の理由により意思決定能力が乏しく、かつ本人を代理する者がいない者

(3) 前2号に掲げる者のほか、福祉事務所長が必要と認める者

(措置の内容)

第3条 福祉事務所長は、対象者に対し、必要に応じて次に掲げる措置を行うものとする。

(1) 介護保険法に規定する訪問介護、夜間対応型訪問介護又は介護予防訪問介護の供与

(2) 介護保険法に規定する通所介護、認知症対応型通所介護、介護予防通所介護又は介護予防認知症対応型通所介護の供与

(3) 介護保険法に規定する短期入所生活介護又は介護予防短期入所生活介護の供与

(4) 介護保険法に規定する小規模多機能型居宅介護又は介護予防小規模多機能型居宅介護の供与

(5) 介護保険法に規定する認知症対応型共同生活介護又は介護予防認知症対応型共同生活介護の供与

(6) 介護保険法に規定する地域密着型介護老人福祉施設又は介護老人福祉施設の入所

(7) その他必要な便宜の供与

(措置の決定及び開始)

第4条 福祉事務所長は、対象者と見込まれる者を発見し、又は関係機関から通報を受けたときは、直ちに対象者の実態を調査する。

2 福祉事務所長は、対象者が介護保険法第19条第1項に規定する要介護認定を受けていない場合は、必要に応じて要介護認定を実施する。ただし、急を要する場合は、事項による措置の決定後又は措置開始後にこれを実施する。

3 福祉事務所長は、第1項の実態調査及び前項の要介護認定の結果を基に、次に掲げる事項を総合的に考慮して措置の決定を行う。

(1) 対象者の意思と尊厳

(2) 対象者及び家族等の身体及び精神の状況並びに置かれている環境

(3) 前2号に掲げるもののほか、対象者及び家族等の福祉を図るために必要な事情

4 福祉事務所長は、前項の規定による措置の決定を行った場合は、その決定をやむを得ない事由による老人福祉法の規定に基づく措置決定通知書(様式第1号)により対象者に通知するものとする。

5 福祉事務所長は、措置の決定を行った場合は、措置委託通知書(様式第2号)により、第3条各号に掲げるサービスを提供する事業者にサービスの提供を委託する。

6 福祉事務所長は、事業者が前項の規定による委託を正当な理由なく拒んだときは、法第20条の規定により当該事業者に措置を受託させるものとする。

(費用の請求)

第5条 事業者は、措置に要した費用について、やむを得ない事由による老人福祉法の規定に基づく措置費請求書(様式第3号)により、市長へ請求するものとする。

(費用の支弁)

第6条 市長は、措置に要する費用を支弁する。ただし、当該措置に係る者が介護保険法第8条及び第8条の2の規定による当該措置に相当する介護サービスに係る保険給付を受けた場合は、その保険給付相当額(生活保護法(昭和25年法律第144号)の規定による介護扶助を受けた場合は、その介護扶助相当分を、また、神埼市社会福祉法人等介護保険利用者負担軽減制度事業実施要綱(平成18年神埼市告示第24号)第2条の規定による利用者負担の軽減措置を受けた場合は、その軽減分を上乗せした額)を支弁する費用から除くものとする。

(費用の徴収)

第7条 市長は、第6条の規定により費用を支弁した場合は、当該措置に係る者又はその扶養義務者(民法(明治29年法律第89条)に定める扶養義務者をいう。)から、その負担能力に応じて、当該措置に要する費用の全部又は一部を費用徴収額請求書(様式第4号)により徴収するものとする。ただし、被徴収者が次の各号のいずれかに該当する場合には、費用を免除することができる。

(1) 費用を徴収することによって、生活保護を要する状態となる場合

(2) 罹災その他特別な事情によって生計が悪化している状態

(3) 前2号に掲げるもののほか、費用の徴収が著しく困難であると市長が認める場合

(措置の変更)

第8条 福祉事務所長は、措置に係る者が他の措置を受けることが適当であると認められるに至った場合は、措置を変更するものとする。

2 福祉事務所長は、前項の規定により措置を変更したときは、措置決定通知書及び措置委託通知書により、当該措置に係る者及び措置を委託した事業者に対し通知するものとする。

(成年後見制度の活用)

第9条 福祉事務所長は、措置に係る者が介護保険法に基づくサービスの利用に関する契約を行うことができるようにするため、特に必要があると認めるときは、法第32条に規定する審判を請求するなどして、当該措置に係る者が民法に規定する成年後見制度等を活用できるよう援助するものとする。

(措置の解除)

第10条 福祉事務所長は、措置に係る者が次の各号のいずれかに該当すると至ったときは、措置を解除するものとする。

(1) 介護老人福祉施設に入所すること等により、家族等の虐待から離脱し、介護保険法に基づく介護サービスの利用に関する契約を行うことができるようになったとき

(2) 成年後見制度等に基づき、本人を代理する後見人等を活用することにより、介護保険法に基づく介護サービスの利用に関する契約を行うことができるようになったとき

(3) 被措置者が死亡したとき

(4) 前3号に掲げるもののほか、市長が、措置に係る者がやむを得ない事由の解消により介護保険法に基づく介護サービスの利用が可能と認めるとき

2 福祉事務所長は、措置を解除したときは、第8条第2項の規定を準用する。

(その他)

第11条 この要綱に定めるもののほか必要な事項は、市長が別に定める。

この要綱は、平成28年6月1日から施行する。

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神埼市やむを得ない事由による老人福祉法に基づく措置要綱

平成28年6月1日 要綱第54号

(平成28年6月1日施行)